元東京外大生が独学でHSK4級合格のためにやったこと全て
皆さんこんにちは、元東京外大生のゆーてん(@yuuuu7en)です。
1/20に受けたHSK(汉语水平考试)4級の結果がようやく今日開示されました。12月からずっと仕事以外の時間はほぼこれの勉強に当てていたので、めちゃめちゃ気になってたやつ。
はい、無事に合格することができました。まずはホッとしています。
この級は、前回受けた3級よりも意識して勉強したレベル。というのも、3級と比べて4級はリスニングが1回だけしか聞けなかったり、読解も分量が増えたり、自由作文が新たに出てきたりと、一気に難易度が上がります。「漢字だから眺めれば大体意味分かりそうだし大丈夫!」ってなレベルでは無くなってくるのです。
4級がどのくらいのレベルなのかが書かれてた
僕も過去問を見てる限り、「これはちゃんとしっかり勉強しとかないとヤバイな」と思いましたね。最初は大学時に使ってたテキストがあるから特に参考書は必要ないやってな感じでしたが、いつまでも文法がイマイチ頭に入ってこなくて、もう少し詳しめの文法書を急遽購入して徹底的に見直しました。
ということで、今回は色々模索した結果、僕なりに生み出した独学で合格するメソッドをご紹介したいと思います。おすすめテキストやウェブサイトも紹介していきます。
まずHSK4級の科目と配点を簡単に紹介すると、
① 听力(リスニング):100点
② 阅读(リーディング、読解):100点
③ 书写(ライティング):100点
の、計300点満点で、全体で6割以上の得点で合格となります。
今回はこの順でメソッドの紹介をしたいと思っています。
听力
リスニングのこと。実は日本人にとって難しい分野だと言われます。というのも、漢字も音にされると全く違う発音になるので。例えば「学校」。文字として見れば一瞬で意味が分かりますが、"xuéxiào(シュエシャオ、これが中国語読み)" と会話で言われると、何の単語のことを言っているのかすぐに出てきませんね。
👉 過去問の音声をひたすら聞いて傾向を知る
過去問を購入することでも得られますが、今はYouTubeにも上がってます。
👉 単語を押さえる
おすすめ教材は『キクタン中国語』。3冊目の初中級まで押さえておけば4級は大丈夫かなと思います。意識する点は、音声から直接単語を連想できるようにすること。"xuéxiào(シュエシャオ)"と聞いて「学校」という文字を瞬時に連想できるまで飽きるまで繰り返し聞き込みましょう。これ正直最初はしんどいです 笑
※ 以下の阅读のところで詳しく説明していますがので詳細はそちらをご覧下さい。
👉 YouTube等を駆使して、ネイティブの発音リズムに慣れる
いわゆる中国語耳を目指すというもの。例えば「可能(kěnéng)」という単語は本来 「可」は3声 "kě" なんですが、ネイティブの流暢な会話を聞いているとテンポが速いので軽声っぽくなってたりするんですよね。この点を意識すれば、多少拼音が違うように聞こえても「この単語のことだ」と推測することができます。
僕の過去のブログでも何度も取り上げていますが、おすすめ動画は『快乐大本营』。先週放送された最新動画をアップしておきます。
阅读
リーディングのことですが、听力、书写と比べて日本人は最も得点しやすい科目だと思います。というのも日本人は既に漢字を知っているので、眺めるだけで何となく意味は理解できるから。この科目は満点を狙いに行きましょう!ここで総得点の大半を稼ぎます。
👉 単語を押さえる
単語帳を購入するのももちろんアリですが、今回オススメしたい方法はYouTube。たまたま見つけて衝撃を受けたのですが、市販の単語帳の音声が丁寧にまとめられた動画があったんですね。
※ 2018年9月21日現在、『キクタン中国語』の動画集は削除されていました!
例えば『キクタン中国語』の場合、初中級編まで動画があります。そのうちの一つがこれ。
テンポの速さもちょうど良い感じで、オススメしたいのはディクテーション(聴き書き取り)。この速さでサッと単語が出て来れればかなり記憶に定着してると思います。
僕もやりました
YouTubeでの語学学習については過去の僕のブログでも取り上げていますが、改めてここでも紹介させて頂きました。
合わせて読みたい👇
👉 関連詞(接続詞)を押さえる
大問2では、文章の並び替え問題が出てきます。3つの文を並び替えて意味の通る自然な中国語複文を作る問題。
ここでのカギは指示代名詞と関連詞。まず指示代名詞が出てきた場合はそれを指す名詞が必ずあるのでそれと繋げましょう。
そして関連詞についてですが、もう型で覚えてしまった方がラクです。「如果~,就...」「因为~,所以...」「除了~,以外...」などなど。中国語の接続表現は実はたくさんあるので最初はなかなか覚えきれないかもしれませんが、過去問を繰り返しやっていけば何度も見ることになるので自然と覚えられるかと思います。
おすすめウェブサイト
👉 過去問や中国のSNS、ウェブから引っ張ってきた文章を声に出してとにかく多読
これで読むスピードがつくのと同時に実際によく使われてる単語なんかの発見にも繋がります。また声に出すことで、意識して頭の中で語順を整理するようになるので、単語や語順がきちんと定着するようになります。
书写
ライティングのことです。まず語句の並び替え問題が10問、与えられた語句を使って写真の状況を説明する問題が5問の計15問。全部で100点満点です。
ここで押さえるポイントは文法です。
文法です!
文法です!!
最重要事項なので3回書きました。というのも、中国語というのが、語順を最も意識しないといけない言語だから。語順によってこれが主語だ、これが目的語だ、というのを決定してるんです。
例えば「我爱你。」は、先頭は「我」だからこれが主語なんだな、という感じ。これを「你爱我。」にしてしまうと意味が変わってきます。日本語みたいに助詞という概念が無いので。
そして語順の規則がじつは結構複雑です(その代わり時制とか活用はありません)。
冒頭で书写では並び替え問題が出題されると書きました。まさに中国語文法の肝である語順が問われるということです。そして4級合格において文法は絶対にやっておくべき理由は、この书写の配点が大きいから。4級の場合、語句の並び替え問題が10問、与えられた語句を使って写真の状況を説明する自由作文が5問あり、新HSK考试评分说明(自测用)によるとそれぞれ1問6点と8点になっているようです。記述といえ並び替えは正解か不正解の二択しか無いので、きちんと押さえておけば点が稼げるし、うろ覚えのまま臨むと一気に落としてしまう設問です。みんなが取ってくる問題は自分も確実に狙っていきましょう。
目安としては並び替え問題は満点、自由作文は部分点を狙っていくと良いでしょう。
僕がオススメするのは、『完全マスター 中国語の文法』と、カエルさんのYouTube動画。
特徴は、赤と黒のシンプルな色分けで見やすいのと、章末問題が付いてるのと、巻末に構文の一覧が掲載されてること。「最強の一冊」と書かれてる通り、これ1冊で文法はかなり網羅できます。
変に色分けしすぎてなくて分かりやすい
书写で出題される語句の並び替え問題が収録されてかなり実用的
構文が一気に見られて復習しやすい
かえるさんのYouTube動画はこちら👇
以上、3つの科目に分けて合格メソッドを説明してきましたが、試験を受ける上でもう一つ重要なのが、過去問を解くこと。
過去問を解く!
過去問を解く!!
3回書きました。もちろん問題傾向を知って時間配分を考えるために使うんですが、とりわけHSKに関してはもう一つ大きな理由があります。
それは過去問と全く同じ問題が出てる場合があること。あるいは語句が少し違うだけで、全体的に聞いてることは一緒な問題。今回僕も過去問全5回分解いてみてたまたま見つけたんですよね。
あれ、この選択肢見覚えあるぞ。えっ、あの時のやつじゃない?
ってな問題。過去問を解く際に是非チェックしてみて下さい。いくつか見つけられると思います。
僕が使った過去問。書店でも見かける公式のものです。
中国語検定HSK公式過去問集4級[2015年度版]音声DL付 (中国語検定HSK公式過去問集2015年度版)
- 作者: 国家漢弁/孔子学院総部,株式会社スプリックス
- 出版社/メーカー: スプリックス
- 発売日: 2016/01/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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HSKは毎月行われていますので、是非トライしてみて下さい!定期的に試験を受けることで、学習するきっかけとモチベーションにも繋がります。
最後にHSKのリンクを貼っておきます。
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